自己紹介2
死ぬまでにやりたいことリスト
①死ぬほど酒を飲む
太宰治になりたい人生だった。
中学生の頃に太宰治の人間失格を読んでからというもの、俺の人生は太宰だった。
太宰が喫んでいる酒、煙草を喫みたかった。
太宰が生きた場所で生き、死んだ場所で死にたかった。
ゴールデンバットは今や買える場所が限られると知った。
酒造で働いたあと、日本酒は二度と飲まないと誓った。
だからピースを吸い、ウイスキーを飲むことにした。
酒を飲んでいるときだけ嫌なことから逃げられる、とは月並みな言葉だが、事実である。
厳密には酒を飲んだとしても嫌な記憶を忘れることはできない。
「なぜ嫌だったのか」を司る感情の部分を忘却できるのだ。
つまり嫌だったことは記憶しているが、その瞬間何を思って嫌と判断したのかを覚えていない。
感情を覚えていないのならば、その記憶は他人のエピソードを聞いているのと変わらない。客観視できる。
使っているといないとに関わらず、余剰分の金を資産と呼ぶ。
飲んでいない酒は希望であり、読んでいない本は不良債権である。
酒を買った金の出どころは、一昨年遭ったもらい事故の賠償金だ。
80歳の婆さんに車で轢かれて130万円になった。
弁護士費用と治療費を引いたあとに残ったのが130万円である。
これだけもらえるのならば、毎年轢かれてもいいと思った。
ニートにかける言葉の中に、「どうせ死ぬなら金借りてFXでフルレバ」というのがある。
実際一昨年末、ドル円109円80銭くらいでフルレバショートした。
確か12月くらいだったと思う。
ロシア・ウクライナ戦争勃発当日も「どうせ戦争なんて起きん」と眺めていた。
あのときは秒で円高に振れたあと、ノンストップで天井を越え宇宙へと旅立っていった。
そして149円の大天井で損切った。
致命傷で済んでよかった。
手元に残ったのはPCと酒と、グラベルロードバイク、車、服、靴、買えないと思っていたいくつかの有料ソフトウェアである。
数えてみればわりと残っている。
もしあのときロングしていて、手元に1000万円くらいあったら何に使っていたかと考える。
迷わずアドビCCとモリサワフォントサブスクして、白舟書体全部買って弐瓶勉の東亜重工フォントも買ってたと思う。
別に何に使うでもないけれど。
足るを知る。
アドビの無料フォントでもいいじゃない。
Google fontでもいいじゃない。
煙草はシケモク、ライターは別にデュポンじゃなくてもいいじゃない。
ただし酒はアイラモルトに限る。