28歳無職弱者男性の日記

29歳になりました

介護の仕事とは

仕事を始めてからある程度自己肯定感が増してきた。

マズローの欲求5段階説を駆け上がっている気がする。

無職だった頃は自分を取り巻く社会環境に悩んでいたが、社会人となった今も変わっていない。

無職ではなく介護職員となった今は、介護職を取り巻く社会環境に悩んでいるのだ。

 

以前も書いたが、介護職員の社会的地位は低い。

給料が安いからとか、3K仕事だからといった誰でもすぐに思いつく要因は抜かすとして、問題となるのは組織構造にあると思う。

介護職員のワーク・エンゲイジメント

ワーク・エンゲイジメントとは「今日も一日がんばるぞい」という気持ちである。

これが高まると離職率が下がり、定着率が上がるのだという。

俺が働いている施設の組織図はこんな感じになる。

他の施設は知らないが、俺の働いている会社では現場の指揮は現場で完結している。

業務に関する部分の取り決めはすべてケアリーダー、介護主任が決めている。

どういった経緯でそうなったかについては完全なブラックボックスと化しており、一般介護員が口を挟む余地はない。

 

またケアリーダー同士が現在の業務量を見直す機会はないに等しく、思いつきのままに「やること」を増やしていく。

業務改革とは名ばかりで、一度決まった仕事が減ることはなく、無限に要求量が増えていく仕組みだ。

ケアリーダーは現場にいくつ仕事を増やしたかで評価される。

仕事の要求度-資源モデル

介護現場では結構横文字が使われている。

PDCAサイクルなどはその典型で、業務が滞るとすぐにPDCAサイクルで解決しようとする。

しかし業務にあたる部分の計画書などは存在せず(施設サービス計画書はあるが、あれは利用者のケアプランである)実行は一方的な命令で、評価シートやそれを記録しておくことはせず、改善業務は例のごとくブラックボックスである。

 

そもそもPDCAで効率化できるのは規格品を量産している工場などであって、それぞれ対応が違う認知症患者には当てはめられないのではないだろうか。

毎日状態が違うし、日に日に悪化していく利用者に対して「先月の対応」を云々したところで何の意味があるのだろう。

現状云々すらしていないのだが。

 

どんな仕事でも同じだろうが、こういった内容のことは口に出さないほうがいい。

言っても心証を悪くするだけだし、仮に意見が認められたとしても余計な業務が増えるだけだからだ。

介護職員にはノルマも業績もないので、言われたことに黙って従っているのと、積極的に仕事に精を出すのとで待遇が変わらない。

こういった構造がワーク・エンゲイジメント低下の要因なのではないかと思う。

介護の定義

いないとは思うがこれから介護職を目指す若者に言いたい。

この国における介護業務の定義は「お手伝いさん」時代から変わっていない。

介護の教科書では「PDCAサイクル」とか「アセスメント」とか「ADL」とか「QOL」といった単語を多様しているが、それは介護業務ではない。

介護士に求められるのは「明日休まないこと」「老人を殴らないこと」の二点のみである。

 

学者先生たちが国費でデンマークやスウェーデンに行って学んできた理念は何一つ浸透していない。

だいいち浸透していたらここまで寝たきりが増えていない。

 

報連相の習慣だけはつけておいたほうがいいかもしれない。

会社ごっこで無駄に役職をつけて複雑化してるから、「誰々は知ってるのに私は聞いてない」という事態が往々にしてあるから。

書面で伝える場合は手書きが望ましい。

温かみがあるから。

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